看護師が重症心身障害児施設で働く際のポイント

重症心身障害児施設では、一年を通じて個々の利用者の事情に合わせて医療や生活指導などが行われており、保育士や介護職員だけでなく、看護師が多く配置されている施設も目立ちます。重症心身障害児施設に勤務する看護師は、福祉職の職員と同様に、夜勤や宿直など変則的な勤務をこなしたり、利用者の健康状態によって残業時間が長くなったりすることもあり、ハードワークに関する悩みを抱えている人も少なくありません。特に、身体障害や知的障害で最重度の利用者にケアを行う際は、体力の消耗が見られます。点滴やバイタルチェックだけでなく、福祉職の職員と一緒に利用者の身体介護を担当することもあるからです。

こうした問題に悩まずに仕事を続けるには、一人の看護師が担当する利用者の数が適切なところや、定期的にしっかりと休暇を取れるところを職場に選ぶことが大切です。また、発語や意思表示などが困難な利用者とのコミュニケーションの取り方については、重症心身障害児施設で働き始めたばかりの若手の看護師にとって大きな問題の一つとして捉えられることがあります。そこで、重症心身障害児と接した経験がない人は、就職活動を通じて、コミュニケーション研修に力を入れているところや、研修期間中に先輩の看護師が個別のサポートをしてくれるところを探しましょう。

なお、看護師の主な仕事内容は重症心身障害児施設の利用者の人数や障害の程度、スタッフの人員配置などに左右されるため、採用後に自分が得意な業務を中心に取り組みたい人は、面接の前に複数の施設の見学をすることも大事です。